◆ ◆ ◆ ありがとう慶おんちゃん◆ ◆ ◆ 2024/05/02 (Thu) 10:37 「親父は男ばかりの7人兄弟 僕のいとこは14人」拙作『平田』の歌詞に読み込んだ7人兄弟の最後の一人が先月28日に他界した。 本家を継ぎ祖父母と同居したこの叔父の家には、毎年盆と正月になると私たち14人のいとこが県内外からわんさか集まり、にぎやかで楽しい一夜を過ごしたので、6人の叔父の中でも、故人との思い出が一番多いなと改めて思う。 叔父は宿毛市平田町黒川で生まれ、同地に終の棲家を築いた。 黒川の自然を愛し、桜や蛍に彩られた里になるようにと、永眠直前まで長年地道な活動を続けた。 特に蛍を増やすべく田んぼの一角を手作業で整備して、地元の子どもたちに自然の大切さを啓発するなど、その活動は全国ネットのメディアでも度々紹介された。 通夜は4月30日、告別式は5月1日、共に地元の葬祭会館で催された。 「佳さん、遠いところをご苦労様です。 祭壇は黒川の桜と蛍をイメージした装飾にさせていただきました。」 この式場の代表を務める女性のこまやかなお心遣いとお声がけには毎回心を打たれる。 遺影は在りし日の叔父の自然な笑顔の写真だという。 「佳、久しぶりやね」 「こんな時にしか会わんようになって…!」 「とうとうおんちゃんもみんな逝ってしもうたね」 従姉妹達とそんな言葉を交わしつつ式場に入る。 そして葬儀告別式は、しめやかに進んでいった。 遺族代表の謝辞は故人の三女の夫が務めた。 その途中、彼の声が震え、原稿から少し目を離したように聞こえた。 「昨夜お通夜を終えて父の家に帰ったら、庭の築山の上を季節外れの蛍が1匹ゆっくり点滅しながら飛んでいました」 ・・・・・ 涙が止まらなくなった。 慶おんちゃん、ほんまにお世話になりました。 お祖父ちゃんやお祖母ちゃん、そして僕の両親や他のおんちゃんらぁと、またいっぱい笑いながら楽しく過ごせますように。 -- 一言感想(200文字以内) -- |