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☆今日のつぶやき☆

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◆ ◆ ◆ 癒されますように◆ ◆ ◆

2025/03/27 (Thu) 9:22

むかし、地元ではサイレンが鳴る回数で「住宅火災」「山林火災」「応援要請」「鎮火」などを知ることができた。
「山林火災」を知らせるサイレンが鳴ると「住宅じゃなくて良かった」とか「山火事ならそのうち消えるね」と、比較的楽観的に聞いていたように思う。
毎年 世界各国で発生する大きな山火事のニュースも、どこか少し慣れっこになって見ていたような気がする。
そして大船渡など、国内で起きてる山林火災でさえ、まだどこか「対岸の火事」的な見方をしていたのかもしれない。

昨日(26日)の朝、ぼんやり見ていた愛媛県今治を中心とする山林火災のニュースで「桜井」という、耳馴染みの地域名が聞こえてきてドキッとした。
「桜井」といえば、もう長年仲よくしてもらってて、何度も泊めて頂いたT家がある。
「まさか…」と思いつつ、長男Y君に「桜井っていう地域名を聞いて不安になったんだけど大丈夫?」ってSMSを送ると、暫くして「工場も事務所も本家も全焼しました」という、俄には信じられない短文の返信が!!

T家は地元で有名な住宅メーカーを経営している。
母屋は、使用木材は元より、その構造にも調度品にもご夫妻の拘りが詰まっていて、全盲の私でさえ、その頑丈さ立派さを実感し、正に木造建築の理想型だと思わせるものだった。
昭和気質で がたいの良いオヤジさん、いつも明るく元気なお母ちゃん(Eちゃん)、そして三男三女の子だくさんの家庭は常に笑い声が絶えず、多くの人が集う居心地の良いお宅で、今治方面でコンサートがある時など、何度となくスタッフごと泊めていただき、その度に楽しく温かい思い出が増えていった。
6人の兄弟姉妹もそれぞれにとても魅力的な人たちで、長男Y君は地元の団体でコンサートに呼んでくれたり、三男N君は私が今のマンションを購入した際、分厚い一枚板のテーブルを作ってプレゼントしてくれたりと、ここには書き切れないくらいお世話になってきた。

そんな彼らの思い出が詰まったあの家が、オヤジさんとEちゃんが子や孫に残そうと思いを込めて作った立派なあの家が、そして私たちを大きく温かく優しく受け入れてくれたT家のあの家が一瞬にして無くなったなんて!!
オヤジさんは天国で泣いてないだろうか、数年前に脳血管疾患を患ったEちゃんの憔悴は如何ばかりか!!

今朝の情報番組でも今治の火災を取り上げてる。
「全焼した住宅メーカーの…」とレポーターの声がする。
お由美丼に電話をすると「大きな炎を上げながら立派な家が焼け落ちていく映像が出てたけど、あれがT家やったね」と声を曇らせた。

電話を切ったら心の中のものが一気にあふれ出した。
もうこれ以上火が広がりませんように。
もうこれ以上誰かの大切なものが焼かれませんように。
T家を始め、思わぬ災難に見舞われた方々の心身が少しでも癒されますように。

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